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ゲムマ2023秋振り返り

先日開催された、ゲームマーケット2023秋に出展してきました、Hot Dogです。

僕たちは「three」というカードゲームを販売しており、今回のゲムマではthreeの小さい版「ミニthree」をメインに販売していました。

ゲムマ2023秋に出展した記録とともに、反省などをここに綴っていきたいと思います。

なるべく、これを読んだ人が何か参考になるような感じで帰結して行きたいと思います。

ちなみに僕たちの作品についてはこちらから。

ゲームシステムに納得してもらえた

僕たちはSNSが得意ではないので、SNS等での事前告知はほとんどしていません。

なので、前評判的なものはほぼ皆無で、ほとんどのお客様が初見みたいなところからの接客でした。

さらに加えて、僕たちのゲームは世界観がなく、「勇者が魔王を倒すゲームです」的な世界観でのざっくりゲーム説明はできない状況でした。世界観がないので、キャライラストなどぱっと見でわかりやすいものもありせん。

それゆえ、初見の人にゲームシステムで納得してもらうという難儀なことをクリアしないといけません。

どう伝えれば手短に、魅力的に、わかりやすくゲームシステムを説明できるか、デモンストレーションを重ねておいたおかげで、多くの方に初見でゲームシステムを理解してもらう、ということを実現できた気がします。

ただ、このやり方は1人1人のお客様とのコミュニケーションコストがかかるので、

・お客様の大切な時間を奪ってしまう

・1度に多くのお客様にリーチできない(大きなスクリーンで大きな声でプレゼンしたい・・・)

というデメリットがあるのは拭えませんが、とても原始的で綺麗な流れの売り方ができたなぁという自負が僭越ながらあります。

お話を聞いてもらえたときの購入率はとても高いように感じます。主観なのでよくわかりませんが、良い傾向に感じます。

【学び】
リーチできれば購入に繋がりやすい。課題は、リーチの絶対数。

チラシは情報量が多くて良い

僕たちはチラシという存在があまり好きではありませんでした。

というか、チラシにそれほど効果があるとは思えなかったのです。ただただゴミになるような存在を、わざわざ作るのはどうなのか、という葛藤の中、結局今回も作ってしまったわけですが、

「どうせ作るなら好きに作ろう」という発想の中で、作られたのがこれです。

ミニマルが好みの僕たちとは全く逆方向な、わちゃわちゃな情報量。

実はコロコロコミックを参考に作っています。

情報量が多いと枝葉で核が見えづらくなりますが、価値観が多様化している現代では、刺さる部分も人それぞれ。

「イベント限定」に刺さる人もいれば、「発明」に刺さる人もいたり、「ふろく」に刺さる人もいるだろうと。

こういった一時的なチラシにおいては、情報過多くらいで実はちょうどいいんじゃないかという発想が僕たちの中では新しい価値観でした。

【学び】
ブランディングできていないサークルは情報過多で良いのかもしれない。

ラップは良い

今回僕が趣味で作ったラップ動画へのQRをチラシに掲載していました。

ラップはthreeのブランディングというよりはゲーム説明になっていて、ゲームルールの解説にも使えるようになっています。

別にウケ狙いで作ったわけでもなく、ブランディングのつもりで作ったわけでもなく、ただ好きで作っただけなのですが、

「今の説明をラップでもう一度聞けます」とチラシを渡すと、大抵のお客様が笑って受け取ってくれました。

「ラップはなんか面白い」というのが社会通念なんだろうなと感じました。これがラップじゃない普通の曲だとちょっと寒い感じになっていたかもしれません。

また、別次元のスキルを融合していくというのが個人的には好きなやり方なので、音楽というスキルをゲームに融合できたのはGoodだったと思います。

【学び】
別次元の新しいスキルを融合していく。

英語ができん!

前回からの課題だった英語なのですが、全く成長が見えず。それはそうで、勉強していない。

ただ、英語でゲームを説明する心理的ハードルは下がったように思え、その点はGood。

英語で緻密なコミュニケーションが取りたいわけではないので、深く広く英語を学ぶ必要はないと思いますが、

話すであろう英語、聞かれるであろう英語は事前に学習していっても良いんだろうなと思いました。

少なくとも自分のゲームを説明できるくらいの英語学習は必要に思えます。

なお、英語マニュアルは用意していたのですが、「これ読んでね」というのはあまりにもイベント感もなく、自分にとっても経験にもならないのでやらないようにしました。

また、今回は中国語を話す海外のお客様が多くいらっしゃり、中国語の言語的サポートも何かしらできると良いんだろうなぁと感じました。

【学び】
英語でのプレゼンテーション、FAQのようなものをあらかじめ用意、練習しておく。

新作が作れなかった

新作を作ろうと試みたこともあったのですが、threeのようなプリミティブなアルゴリズムが作れなかったというのが本音です。

threeは突き刺すデザインで特許も取りましたが、そもそもは1 > 2 > 3の条件を加えることで、より発展した三すくみが実現できるというアルゴリズムの発見がスタートです。

新作を作るとしても、プリミティブなアルゴリズムを発見した上でゲームとして形にしたかった意図があります。

プリミティブなアルゴリズムの発見はもうほとんど奇跡みたいなところがあるので、なかなか難儀とは思うのですが、

僕たちの目的はボードゲームを売ることではなく、クリエイターとしての権威性を高めることでもなく、システムを世の中に残すチャレンジをすることなので、このプリミティブなアルゴリズムの発見、あるいはボードゲームらしい新しいメカニクスの発見は譲れないのかなぁなんて思ったりもします。

プリミティブなアルゴリズムが思いついたら、

ボードゲームらしい新しいメカニクスが思いついたら、

次回作も検討して行きたいと思います。

また、旧作って売れるのか?という疑問もありそうなのでここに記しますが、確かに新作ほどは売れませんが、新作時の1/3〜2/3くらいは売れる所感があります。

説明がうまいサークルは魅力的

ブースを見て回っていると、説明がうまいサークル様に出くわすことがあります。

説明がうまいサークルはとにかく端折るのもうまいなぁと印象です。

ゲームの進め方、準備方法、世界観、そういったものは枝葉として切り捨ててしまい、面白さの核の部分をサクッと伝えてきます。

説明がうまいサークルはゲームの核をピンポイントに伝えてくれて、同時に、だからこそ「ちゃんと考えられているゲーム」という印象を持たせてくれます。

【学び】
いかに端折って面白さの根っこを速攻で伝えるか、がゲムマでの現場戦略かと思いました。

このサークルがすごいと思った

ブースを見て回っていると、以前購入した音速厨房のSAKURA-GO-ROUNDさんがいらっしゃり、金魚の和なるゲームを拝見させていただきました。

説明10秒程度でゲームシステムの面白さの核が見え、かつ、みんなでワイワイやるボードゲームのあるべき姿のようなものが想像でき、感服しました。

思えば音速厨房のときもこんなニュアンスですぐに面白さの核が垣間見えたなぁと思います。

ゲームシステムと適切な世界観の選択、そしてボードゲームらしさ、この3つの軸を綺麗にまとめあげてくるすごいサークル様だと思います。

特に、ボードゲームらしさの部分は、僕のようなアルゴリズム重視派だとつい抜け落ちてしまう観点なので本当に参考になります。

【学び】
「ボードゲームらしさ」は勉強していきたいと思います。

声がけは重要

ゲムマでの声がけはとても重要に感じます。

声がけする、声がけしない、を意図的に周期的に繰り返していたのですが、声がけした時の方が集客力が高かったように感じます。主観なので明確には言えませんが。

声がけといっても、迷惑に感じるお客様、同じように接客されている周りのブース様がいらっしゃるので、節度が必要ですが、

Hot Dogはブース内側から「どうぞご覧ください」くらいのお声がけ程度でした。

また、threeはデザインが特殊なので、デザインをフックに10秒程度で話を進め、一呼吸おいて、興味を持っていただけた感覚を感じたらルールの説明をしていました。

【学び】
のど飴はあって良い。

ブースの設営

あいかわらず普通な感じの設営です。

他ブースのように、後ろについたて(?)のようなものもあると、視線が集中できるんだとは思いますが、大きい荷物を持ちたくない、自宅に管理したくない、という理由で導入していません。

ブースに力を入れるのはどうも個人的に本質的ではない気がしてしまっていて手を出せていないのですが、前述の課題であった集客力を改善する1つの手段として検討してもいいのかもしれないと思いました。

みんながやってるってことは、おそらくそれなりに効果があるのでしょう。

周りがやっていることは愚直にやってみる、というのも最近の僕の課題です。

ちなみに、ブース前に「ト18 Hot Dog」という運営から渡された任意の紙を律儀に貼っているのは「いまひとつ洗練されてない抜け感」が個人的に好きだからです。

【学び】
ブース設営は、頑張りたくないが、頑張っていいのかもしれない。

以上、雑記程度なのですが、ゲムマ2023秋の振り返りとさせていただきます。

こんな雑記がどなたかの参考になれば幸いです。

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